Interview ドライアイス洗浄(ドライアイスブラスト)の効果とは|ドライアイスエナジー導入店インタビュー
『ドライアイス洗浄が変えた、カーディテイリングの常識』
有限会社ダムクラフト代表取締役 眞籠 大輝 氏
導入前の課題と背景
見えない汚れと作業効率──従来洗浄の限界から始まった検討
今回は、ドライアイス洗浄機(ドライアイスブラスト)をいち早く自社のカーディテイリング事業に導入し、SNSを通じて実際の施工シーンや活用方法を発信している、東京都目黒区のダムクラフト代表・眞籠(まごめ)氏にインタビューを実施した。導入に至った背景や施工現場での変化を中心に、同店が捉えるドライアイス洗浄機の価値について詳しく話を伺った。
施工品質を左右する「下地処理工程」。同店でも、ドライアイス洗浄機を導入する以前は、ディテイリングブラシやスノーフォーム洗浄を中心とした従来の洗浄方法で施工前の下処理を行っていた。
しかし、作業を重ねる中で、ある課題を感じるようになったという。それは、洗浄中もしくは洗浄直後には気づかなかった細部の汚れが、車両が乾いた後に発見されるケースが少なくなかったことである。
特に、ワイパー周辺やドアヒンジ、足回りの細かなパーツ類。一見きれいに見えても、乾いてから確認すると汚れが残っていたりケミカル洗浄では落ちない汚れを、後工程で改めて作業を行う必要があった。
その都度手を止めて対応するため、作業効率は決して良いとは言えない状況だったという。近年の車両は、グリル周辺をはじめ形状がますます複雑化している。
細部までブラシやクロスで対応しようとすると、時間がかかるだけでなく、傷を入れてしまうリスクも高まる。「汚れは落としたいが、触れば触るほどリスクが増える」──そんなジレンマを抱えながらの作業が続いていた。
また、足回りでは別の悩みもあった。ブレーキローターを洗浄すると、どうしても錆が発生してしまい、見栄えが損なわれる。納車後に錆がホイールを汚してしまうケースもあり、仕上がりとして納得しきれない部分が残っていた。
そうした中で注目したのが、ドライアイス洗浄機であったという。実際に使用してみると、細部の汚れがしっかりと除去できるだけでなく、傷をつけるリスクを大幅に抑えながら、洗浄効率と作業スピードが明確に向上することを実感したという。初期導入コストは決して安くはない。
しかし、人件費や作業時間、再作業の削減といったトータルコストを冷静に見たとき、「十分に元が取れる」「今後の施工における大きな武器になる」と判断するに至った。
仕上がり品質と効率、その両立。従来の洗浄方法に限界を感じたからこそ、ドライアイス洗浄機という新たな選択肢が最適解ではないかという仮説のもと、検討を進めたという。
数ある選択肢の中で行き着いた答え
“日常の作業で使い続けられる現実性”─最終判断に至った理由
ドライアイス洗浄機(ドライアイスブラスト)を導入するまでには、決して一択だったわけではない。実際、同店では当初、レーザーの光で錆を除去するレーザークリーナーの導入も検討していたという。
レーザー洗浄は、錆の除去性能自体は非常に高く、汚れ落ちという点だけを見れば魅力的な選択肢でもあった。しかし、その一方で導入価格が非常に高額であること、そして塗装まで剥がしてしまうリスクが懸念材料となった。洗浄力が強すぎるがゆえに、対象部位や素材を選び、場合によってはパーツにダメージを与えてしまう可能性がある。
「確かに汚れ落ちは良いが、施工現場で常用するにはリスクが高い」 そう判断し、最終的に導入は見送ることとなった。
その流れの中で出会ったのが、ドライアイス洗浄機である。デモ機を使った実機検証を行い、実際の洗浄力や仕上がりを確認したところ、これまで抱えていた課題を無理なく解決できる手応えを得たという。
細部までしっかり汚れが落ちる一方で、素材へのダメージが極めて少ない。そのバランスの良さが、判断を大きく後押しした。日本国内には、ドライアイス洗浄機を扱うメーカーや機種が複数存在する。
その中で同店が重視したのは、導入後の運用まで含めた現実性であった。ドライアイスの安定した調達が可能であること、そして万が一の際にも相談できる国内拠点を持つメーカーのアフターサポート体制。長く使い続ける設備だからこそ、性能だけでなく「その後」を見据えた選択が重要だったという。
操作性についても不安はあったが、実際に触れてみると構造は非常にシンプル。特別なスキルを必要とせず、メンテナンスの手間もほとんどかからない。「これなら現場で無理なく使い続けられる」 そう確信できたことで、導入までの判断は非常にスムーズに進んだ。
洗浄力の強さだけではなく、安全性・運用性・継続性。そのすべてを冷静に比較した結果として選ばれたのが、ドライアイス洗浄機だった。一時的なインパクトではなく、日々の施工を支える“現実的な武器”としての選択である。
使い始めて初めて見えた現場の変化
最初に感じたのは効率の差──想像以上と想定外の両面
ドライアイス洗浄機(ドライアイスブラスト)を導入した後、同店ではまず「どう使うべきか」という点で試行錯誤があったという。当時はまだ、周囲の店舗で導入事例も多くなく、メニューとして打ち出すのか、それとも内部の作業効率向上のためのツールとして使うのか。その立ち位置を見極める必要があった。
しかし、実際に使い始めてすぐに、その迷いは薄れていった。想像以上に作業効率が向上し、これまで洗浄に時間を取られていた工程が大幅に短縮されたからである。
結果として、スタッフ一人あたりの作業工数が削減され、浮いた時間を他の施工工程に集中させることが可能になった。洗浄性能についても、良い意味でのギャップがあったという。細かな隙間や入り組んだ箇所では、ケミカル洗浄よりもドライアイス洗浄のほうが綺麗に仕上がるケースも多く、「ここは任せて大丈夫だ」と安心して使える場面が増えていった。車両全体に対して使用できるため、車両状態を見ながらどの箇所に、どの程度使うかを判断できる柔軟性も大きなメリットである。
使い勝手の面でも、操作方法は非常にシンプルで導入初期の段階から、特別なトレーニングを必要とせず、作業者がスムーズに扱えるようになったという。エンジンルームや足回りとの相性も特に良く、洗浄コストとお客様満足度のバランスが非常に取りやすい点は、現場視点で見ても高く評価している。
一方で、注意点がまったくないわけではない。夏場はドライアイスの昇華が早く、1回の補充で作業できる時間が短くなることもある。そのため同店では、ドライアイスを週2回の定期で入荷する体制を整え、車両の入庫状況や車種、汚れの程度に応じて仕入れ量を調整している。
月あたりのドライアイスコストは、常時稼働しておおよそ3〜3.5万円ほどとのことだ。また、ドライアイス洗浄は、当てた瞬間に「落ちる汚れ」と「落ちない汚れ」が分かるという特徴もある。
そのため、無駄にドライアイスを使い続けてしまうことがなく、結果的にコスト管理もしやすくなったという。もう一つのポイントは、作業環境への配慮である。
洗浄によって剥がれ落ちた汚れが空気中に滞留する場合があるため、換気や排気設備を整えるなど、環境面での対策は一定配慮する必要がある。この点については、導入前に想定していなかった部分でもあり、実際に使いながら改善を重ねていったという。
導入直後に感じたのは、「万能な機械」というよりも、正しく理解して使えば、確実に現場を助けてくれる道具であるという実感。過度な期待ではなく、現実的な運用の中でこそ、ドライアイス洗浄機の価値がはっきりと見えてきたのである。
施工の幅と質を押し上げた新しい選択肢
触れずに落とせるという価値──施工の幅と精度が変わった瞬間
ドライアイス洗浄機(ドライアイスブラスト)の導入によって、同店の施工内容とオペレーションは確実に進化したという。単に洗浄方法が増えたという話ではなく、これまで手間やリスクを理由に踏み込めなかった領域に、無理なく対応できるようになったという点が大きい。
象徴的な変化のひとつが、プレミアムホイールコーティングの充実である。従来は洗浄に時間と神経を使っていたブレーキローター周辺も、ドライアイス洗浄機によってストレスなく対応できるようになった。スリットローターやドリルドローターの穴内部まで、触れることなく確実に汚れを除去できるため、仕上がりの均一性と作業効率が大きく向上している。
ホイール裏側の細かな形状や、刻印部分に溜まった汚れも同様である。これまではブラシやケミカルで慎重に作業していた箇所も、ドライアイス洗浄であれば短時間かつ安全に仕上げることが可能となった。結果として、ホイール全体の完成度が底上げされ、メニューとしての価値も明確になったという。
また、研磨後の工程でも効果を発揮している。ポリッシャー作業後、どうしても隙間や入り組んだ部分に残ってしまうコンパウンド。これまではエアブローや拭き取り、洗車等で対応していたが、完璧に綺麗にするにはやはり時間がかかる。現在では、そうした細部のコンパウンド残留物もドライアイス洗浄で確実に除去でき、次工程への移行がスムーズになっているという。
エンジンルームの洗浄についても、大きな変化があった。カバーを外した状態でドライアイス洗浄を行うことで、水を使わず、安全性とクオリティを両立した洗浄が可能になった。電装部品への影響を最小限に抑えつつ、見た目としても納得のいく仕上がりを実現できているという。これらの変化に共通しているのは、「今まで避けていた」「やりたくても手間がかかりすぎた」作業が、現実的な選択肢になったという点である。作業時間は短縮され、スタッフの負担も軽減。それでいて、仕上がりの精度は確実に向上している。
ドライアイス洗浄機は、新しい施工メニューを生み出すだけの道具ではない。既存のメニューを一段上のクオリティへ引き上げ、現場のオペレーションそのものを再設計するきっかけとなった。同店にとって、それは「できることが増えた」という以上に、施工の考え方が変わったことを意味している。
選ばれる理由が変わった瞬間
価格ではなく体験で選ばれる──お客様の反応が変わった理由
ドライアイス洗浄機の導入は、施工内容だけでなく、お客様への価値提供のあり方そのものにも変化をもたらした。特に大きかったのが、「伝わりやすさ」である。
実際の施工動画を見たお客様から、「自分の車も同じように施工してほしい」という声が増えてきたという。ドライアイス洗浄は、汚れが落ちていく様子が視覚的にも分かりやすく、言葉で説明せずとも、その効果が直感的に伝わる。提案の説得力が自然と高まり、施工前から期待感を持ってもらえるようになった。中でも人気が高いのが、ホイールコーティングとの組み合わせメニューである。
ドライアイス洗浄で足回りを徹底的に洗浄したうえでコーティングを行うことで、仕上がりの完成度が一段と高まる。特に、ブレーキ周辺やベルハウジングの汚れを気にされているお客様は意外と多く、タイヤを外して足回り全体を洗浄できる点は、大きな評価につながっている。納車時の反応も、以前とは明らかに違い、細部まで綺麗になった愛車を前に、「ここまでやってもらえるとは思わなかった」と驚かれることも多いという。
見た目の変化が分かりやすいため、施工内容と価格に対する納得感も高まりやすくなった。また、一度ドライアイス洗浄を体験したお客様は、次に車を乗り換えた際にも、同じ施工を指名するケースがほとんどだという。新しい車でも、同じクオリティを求めて再び依頼してもらえる。その積み重ねが、リピートや紹介へとつながっている。ドライアイス洗浄は、単なるオプションメニューではない。
「価格が安いから選ばれる施工」ではなく、「価値が分かるから選ばれる施工」へと、選択理由を変えた存在である。同店にとって、それはお客様との関係性を一段深める、大きな転換点になったと代表の眞籠(まごめ)氏は笑顔で話をしてくれた。
ドライアイス洗浄機の導入がもたらした経営面での手応え
一台の機材が生んだポジショニングの変化──投資としての実感
ドライアイス洗浄機の導入は、現場の作業効率だけでなく、店舗のポジショニングそのものにも影響を与えたという。まず実感している変化として挙げられるのが、来店されるお客様の層である。
ドライアイス洗浄という施工内容に関心を持ち、より深く車両の状態や仕上がりを気にされる、いわゆる“マニアックなお客様”が増えてきたという。価格だけでなく、施工内容や工程、考え方に価値を見出してくれる層との接点が増えたことは、店舗にとって大きなプラスであると感じている。
ビジネスの視点で見たとき、この設備投資については「悪かった点が見当たらない」と断言できるという。単なる新メニュー追加ではなく、施工の質・効率・訴求力を同時に引き上げる投資として機能しているからである。
特に印象的なのは、ドライアイス洗浄機が“スタッフ一人分の働き”に近い役割を果たしているという点である。洗浄工程にかかる時間と手間が大きく削減されることで、少人数で運営しているコーティング専門店にとっては、人を増やさずに対応力を高められる存在となっている。
その結果、作業単価や粗利を無理に上げなくとも、全体の生産性が向上し、「忙しいのに余裕がない」という状態から一歩抜け出すことができた。効率化によって生まれた時間を、より付加価値の高い施工や、お客様とのコミュニケーションに充てられるようになった点も大きい。
また、他店との差別化という観点でも、ドライアイス洗浄は明確なポジションを築いている。「ここまでやる店」「ここでしか受けられない施工」として認識されることで、価格競争に巻き込まれにくい立ち位置を確立できた。
投資として見たとき、短期的な回収だけを目的とした設備ではない。中長期で見た際に、店舗の価値・働き方・集まるお客様の質を底上げしてくれる存在。同店にとって、ドライアイス洗浄機は、確実に「導入してよかった」と言える設備となっている。
現場から伝えたい、ドライアイス洗浄の価値
もう戻れないと感じた理由──現場からの率直なメッセージ
ドライアイス洗浄機(ドライアイスブラスト)を日常的に使うようになった今、同店では「この機材なしでのカーディテイリングは、正直もう考えられない」と感じているという。「作業効率、施工品質、仕上がり。」 どの観点から見ても、ケミカルを使い、人の手だけで行う従来の洗浄では敵わない部分が確実にある。
高圧洗浄機をはじめ、リンサークリーナーやスチーマー、掃除機など、カーディテイリングにはさまざまな洗浄機材が存在するが、ドライアイス洗浄機はその中でも日常的に使用頻度が高い存在になっている。特別な場面だけで使う設備ではなく、「あって当たり前」「使わない理由がない」機材。
それが、導入から時間が経った今の率直な評価であるという。おすすめしたい施工店の幅も、決して狭くない。コーティング専門店はもちろん、一般的な中古車販売店にとっても、短時間で効率よく、かつ見た目の完成度を高められる点は大きなメリットになるという。“早く仕上げる”だけでなく、“きちんと綺麗に仕上げる”ことができる。
その違いは、納車時のお客様の反応に確実に表れる。整備工場にとっても同様である。エンジンルームや足回りを綺麗な状態で作業に入れることで、周囲を汚さず、効率よく整備が進められる。
結果として、作業環境そのものの質も向上する。さらに、バイクショップとの相性も良いという。水を使わず、ドライアイスだけで洗浄が完結するため、預かり車両の返却前に2〜3分軽く洗浄するだけでも、お客様の満足度は大きく変わる可能性がある。
「何か特別なことをしたわけではないのに、綺麗になっている」 その体験が、次の来店につながる。導入前に知っておくべきことがあるとすれば、ドライアイス洗浄機は“魔法の道具”ではないという点である。正しく使い、適した箇所を見極め、現場に合わせて運用することで、初めて真価を発揮する。しかし、その前提さえ理解していれば、これほど現場を助けてくれる機材は他にないとも感じている。
今後も同店では、ドライアイス洗浄機を施工の中心的なツールのひとつとして活用しながら、より高い品質と効率を両立したカーディテイリングを追求していく。「導入を迷っているなら、一度触ってみてほしい」。それが、実際に使い続けている立場からの、何よりも正直なメッセージであった。
Shop Information
経験と設備が交差する“洗浄革命”——ダムクラフトが証明する現場品質
洗浄・研磨・コーティングを一体で設計するトータルケアの最前線。
2000年6月、当時26歳だった眞籠(まごめ)氏が目黒に創業したダムクラフトは、メカニックや塗装の現場で培った確かな経験を背景に、磨きとコーティングに特化した高品質なサービスを提供してきた。創業当初から「仕上がりの美しさと持続性」にこだわり、ディーラーからの下請け業務や業販にも対応しながら、着実に技術力と信頼を積み上げてきた実績を持つ。
同店は、単なるコーティングショップにとどまらない。車を愛するオーナーの期待に応え続けるため、時代とともに新しい製品や最新の施工技術を積極的に取り入れ、進化を続けてきた。現在では、servFaces(サーブフェイス)やGTECHNIQ(ジーテクニック)といった世界基準のセラミックコーティングブランドを導入し、その性能を最大限に引き出すための下地処理技術やメンテナンス提案に力を注いでいる。
店舗には日々、車の磨きやコーティングに関心を持つユーザーが気軽に相談に訪れる。今回の取材中にも、2〜3名のお客様が愛車に乗ってふらっと店頭に足を運び、路肩に車を停めてスタッフと親身に話し込む様子が見られた。こうしたオープンな雰囲気は、創業以来変わらないダムクラフトの魅力のひとつである。
さらに眞籠氏は、次世代の職人育成にも力を入れている。「業界全体の技術力を底上げしたい」という想いから、今後は同じ業界で頑張る若手の職人や技術者にも自らのノウハウを惜しみなく伝え、技術の伝承を進めていきたいと語る。その姿勢は、オーナーへの安心感だけでなく、同業者からの厚い信頼にもつながっている。
ダムクラフトはこれからも、車を大切にするすべてのオーナーに寄り添いながら、高品質なコーティングと丁寧なアフターサポートを提供し続ける存在であり続けると確信している。