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家庭用ガレージでも使える小型ドライアイス洗浄機|個人にも広がる新たなスタイル

従来のドライアイス洗浄機(ドライアイスブラスト)は、大型の業務用モデルが中心で、本体価格も300〜500万円クラスになることが一般的でした。そのため、産業設備や工場の生産ラインなどで使われることが主流で、個人で導入するにはハードルの高い洗浄方法でした。

しかし近年では、ドライアイス洗浄機の小型化が進み、家庭用ガレージや個人オーナーでも導入を検討しやすいコンパクトモデルが登場しています。複数台の車両を所有する個人オーナーを中心に、本格的なガレージメンテナンスの一環としてドライアイス洗浄を取り入れるケースも増えてきました。

この記事では、小型ドライアイス洗浄機の特徴や洗浄の仕組み、小型コンプレッサーで使用できる理由、実際の洗浄事例、ドライアイスの購入サポートについて解説します。

個人ガレージにも広がるドライアイス洗浄

近年、個人オーナー向けにも広がりを見せているのが、ドイツ製ドライアイス洗浄機メーカー「Dry Ice Energy(ドライアイスエナジー)」の Champ Neo(チャンプネオ)です。

Champ Neoは、世界最小クラスのコンパクトなドライアイス洗浄機です。従来のドライアイス洗浄機は数百万円クラスの大型業務用モデルが中心でしたが、Champ Neoは68万円から導入できるため、家庭用ガレージや個人の作業環境にも取り入れやすいモデルとして注目されています。

Champ Neoは、カーボンや煤汚れのような重度汚れを落とす大型業務用モデルではなく、軽度〜中度の汚れや細部洗浄に向いたコンパクトモデルです。エンジンルームやホイールまわり、外装の細かな隙間など、普段の洗車では手が届きにくい部分まで自分でクリーニングできる点が、個人オーナーにとって大きな魅力です。

そのため、複数台の車両や趣味性の高い車両を所有するオーナーを中心に、愛車を自分の手で細部まで綺麗に仕上げるガレージメンテナンスの一環として、ドライアイス洗浄が選ばれ始めています。

関連記事:ドライアイスブラスト(ドライアイス洗浄)とは?洗浄事例・価格を解説

本体重量6.5kg。ガレージでも場所を取らないコンパクト設計

コンパクトでも汚れを落とせる仕組み

Champ Neoはコンパクトなドライアイス洗浄機ですが、汚れを落とす基本原理は大型のドライアイス洗浄機と同じです。

ドライアイス洗浄では、噴射された-79℃のドライアイス粒子が汚れに当たることで、急激な温度差による熱収縮、いわゆるサーマルショックが発生します。これにより、汚れと対象物の間にわずかな隙間が生まれ、付着した汚れが浮き上がりやすくなります。

さらに、ドライアイスは対象物に衝突した後、固体から気体へ一気に昇華します。このときの体積膨張によって、浮き上がった汚れを剥がすように除去します。

Champ Neoのようなコンパクトモデルでも、熱収縮、サーマルショック、昇華による剥離というドライアイス洗浄の原理は変わりません。水や研磨剤を使わずに細部の汚れを落とせるのは、この仕組みによるものです。

手が届きにくい細部まで、簡単に洗浄が可能

小型コンプレッサーで使える手軽さ

ドライアイス洗浄機は、コンプレッサーに接続して使用する洗浄機です。従来の大型ドライアイス洗浄機はエアー消費量が多く、安定して使用するには5馬力程度の大型コンプレッサーが必要になるケースが一般的でした。

エアー消費量が大きい洗浄機の場合、コンプレッサーの能力が不足すると、すぐにエアーがなくなって噴射が弱くなったり、作業を止めてエアーが溜まるのを待つ必要があります。そのため、個人ガレージや家庭用の作業環境では、コンプレッサー設備が導入の大きなハードルになっていました。

そこで、この弱点を克服するために開発されたのが Champ Neoです。Champ Neoは、少ないエアー消費量でも稼働できるように設計されており、1.5〜2馬力程度の小型コンプレッサーでも使用できます。

大型の業務用コンプレッサーを用意しなくても使えるため、家庭用ガレージや個人の作業環境にも取り入れやすい点が、Champ Neoの大きな特徴です。

Champ Neoは小型コンプレッサーにも対応

ドライアイス洗浄事例

以下では、自動車のドライアイス洗浄を例に挙げて、実際の施工による効果をご紹介します。ドライアイス洗浄は、従来の水洗いやケミカル洗浄では難しかった“細部の汚れ落とし”に特に優れています。

フロントグリル

フロントグリルは、走行中に付着した砂埃や排気汚れ、虫の残骸などが複雑な凹凸の奥に入り込みやすい部分です。細かな格子形状はブラシやクロスが届きにくく、手作業では汚れを均一に除去するのに時間がかかります。

ドライアイス洗浄であれば、圧縮空気とドライアイスを細部まで噴射できるため、グリルを取り外すことなく、隙間や奥まった部分に蓄積した汚れを効率的に除去できます。水や洗剤を使用しないため、周辺部品への液剤残りや水分の侵入を抑えられるのも特徴です。

Before
After

白化した未塗装樹脂パーツ

未塗装樹脂パーツは、紫外線や熱などの影響によって、表面が白っぽくなってしまいます。

樹脂パーツは、溶かしたプラスチックを金型の中に流し込んで作られます。その際に発生したガスや汚れが金型に付着すると、その跡や樹脂が流れた跡が、パーツ表面に薄い模様として残ることがあります。新車時は目立たなくても、紫外線や経年劣化によって表面が白っぽくなると、縞模様として見えやすくなります。

ドライアイス洗浄によって表面に付着した汚れや白っぽいくすみが除去され、素材本来に質感に復元することができます。

Before
After

エンジンルーム

エンジンルームは、走行中に入り込んだ砂埃や油汚れが、樹脂パーツやボルト周辺、細かな隙間に蓄積しやすい部分です。配線やセンサー、吸気系など水分を避けたい部品も多いため、大量の水や洗剤を使った洗浄には注意が必要です。

ドライアイス洗浄であれば、水や薬剤を使用せず、圧縮空気とドライアイスによって細部の汚れを除去できます。ブラシやクロスが届きにくい奥まった部分まで洗浄しやすく、部品を大きく取り外さずに作業できるのも特徴です。

さらに、洗浄後の乾燥工程が不要なため、その場で仕上がりを確認できます。

Before
After

カウルトップ

カウルトップはフロントガラスの下側に位置し、普段の洗車では手が届きにくい部分です。砂埃や花粉、落ち葉などの汚れが溜まりやすく、細かな凹凸や格子状の部分は、ブラシやクロスだけでは均一に洗浄するのが難しくなります。

ドライアイス洗浄であれば、圧縮空気とドライアイスを細部まで噴射できるため、奥まった部分や細かな凹凸に入り込んだ汚れを効率よく除去できます。短時間の噴射でも汚れが落ち、樹脂本来の黒さと質感がはっきりとした仕上がりになります。

Before
After

ホイール

ホイールは、走行によって発生したブレーキダストや砂埃が付着しやすく、特にホイールナット周辺や細かなスポークの隙間には汚れが蓄積しやすい部分です。複雑なデザインのホイールは、ブラシやクロスが届きにくく、細部まで均一に洗浄するには時間がかかります。

ドライアイス洗浄であれば、圧縮空気とドライアイスを細部まで噴射できるため、ナット周辺やスポークの奥に入り込んだ汚れを効率よく除去できます。ホイール表面を強くこする必要がないため、デリケートな塗装面への負担を抑えながら、短時間で細部まできれいに仕上げられるのが特徴です。

Before
After

ウィンドウモール

ウィンドウモールとガラスの境目には、砂埃や花粉、乾いた水分跡などが少しずつ溜まります。見た目以上に汚れが奥へ入り込んでいるため、表面を拭くだけではきれいになりません。

ドライアイス洗浄では、細い隙間に沿って汚れを吹き出すように除去できます。ブラシで強くこする必要がなく、ゴムやモールへの負担を抑えながら、境目に残った汚れをすっきり落とせます。

Before
After

ドアヒンジ

ドアヒンジ周辺は、砂埃や水分、グリースなどが混ざり合い、汚れが固着しやすい部分です。狭く入り組んだ形状のため、ブラシやクロスでは細部まで清掃しにくく、汚れが残りやすくなります。

ドライアイス洗浄では、ヒンジの隙間やボルト周辺に付着した汚れを、部品を取り外さずに除去できます。塗装面を強くこすらずに洗浄できるため、細部まで清潔感のある仕上がりになります。

Before
After

ドライアイスの購入と供給サポート

ドライアイス洗浄で使用するドライアイスは、一般的なブロック状のドライアイスではなく、3mmペレットと呼ばれる粒状のドライアイスです。ただし、3mmペレットは一般的なドライアイスと比べると流通量が少なく、導入前に購入先を確認しておく必要があります。

そのため、Dry Ice Energy(ドライアイスエナジー)では、洗浄機を導入いただいた事業者様や個人オーナー様向けに、3mmペレットの供給サポートも行っています。一般的な相場は1kgあたり600〜700円前後ですが、導入ユーザー様には1kgあたり400円台で供給できる体制を整えています。

なお、ドライアイスは輸送中にも少しずつ昇華してしまうため、配送エリアには制限があります。現在は、北海道・沖縄を除くエリアを対象に、3mmペレットの供給サポートを行っています。

ドライアイスの消費目安は、洗浄する範囲や汚れの状態によって変わります。Champ Neoはドライアイスの消費量を抑えやすいモデルのため、エンジンルームの洗浄であれば、1〜1.5kg程度のドライアイスで作業できるケースもあります。

本体だけでなく、使用する3mmペレットまであわせて用意できるため、導入後も継続して使いやすい点が特徴です。

関連記事:ドライアイス洗浄機の価格はいくら?導入費用・ランニングコストを解説

ドライアイスエナジーでは、3mmペレットドライアイスを1kgあたり400円台で供給が可能

まとめ

従来のドライアイス洗浄機は、大型で高額な業務用モデルが中心でしたが、Champ Neoのようなコンパクトモデルの登場により、個人ガレージや家庭用の作業環境でも導入を検討しやすくなってきました。

Champ Neoは、重度のカーボン汚れや煤汚れを強力に除去する大型業務用モデルではありません。しかし、軽度〜中度の汚れや、エンジンルーム、ホイールまわり、外装の細部など、普段の洗車では手が届きにくい部分を自分でクリーニングしたい方に適した小型ドライアイス洗浄機です。

また、1.5〜2馬力程度の小型コンプレッサーでも使用でき、洗浄に必要な3mmペレットの供給サポートにも対応しているため、導入後も継続して使いやすい点が特徴です。

愛車を自分の手で細部まで綺麗に仕上げたい個人オーナーにとって、Champ Neoは新しいガレージメンテナンスの選択肢といえます。

佐久間 陽平|株式会社insieme 代表取締役

2019年より海外カーケアブランドの正規輸入事業を開始。
現在はヨーロッパを中心に20以上のブランドを取り扱う、日本最大級の海外カーケア通販サイト「arinomama(ありのまま)」を運営。

ドイツ・イギリス・スウェーデンなどの最新カーケア製品・技術を日本市場へ導入し、製品選定・検証・販売まで一貫して手掛ける。

東京都内でカーディテイリング専門店も運営し、施工現場で得た一次情報をもとに、コーティング・洗車・メンテナンスに関する実践的な情報を発信。

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